本エントリでは、ダイエットしたいひとの食生活について述べます。
この週末、2冊の本を読みました。
・石井直方『一生太らない体のつくり方』(エクスナレッジ、2008)
・石原結實『「食べない」健康法』(PHP文庫、2012)
まず石井直方先生の『一生太らない体のつくり方』はダイエットについて書かれた本です。石井先生は東京大学大学院の教授で、身体運動科学、筋生理学の専門家です。その立場からダイエットのメカニズムとその方法論(筋トレ)を述べています。
つぎに石原結實先生の『「食べない」健康法』は臨床医の立場から小食の利点について述べた本です。現代人が一日3食食べているのは食べ過ぎだと批判し、1日2食、あるいは1食でもかまわないとしています。また具体的に人参リンゴジュースやショウガ紅茶などを勧めています。
この2つの本はそれぞれダイエットについてかかれたものと、健康にかかれたものであり、テーマは異なりますが、これらの本に共通することは2つあります。
1つ目は、筋肉を動かすことの重要性を強調していること。
2つ目は、一日のうち1食は少なくてもかまわないとしていること。
とくに石井先生の下記の指摘は大変参考になりました。
「ところで、あたり前のことですが、私たちの体はすべて食べた物でできています。食べ物に含まれる栄養素が血となり肉となるわけですが、筋肉に一番なりやすい食べ物は、単純に「筋肉(肉)」といえます。筋肉をつけたいのなら筋肉を食べる。
たしかに理に叶っていはいますが、肉ばかり摂るとカロリーオーバーや脂肪の摂りすぎを招くこともあるので、注意しましょう。野菜や果物でビタミンもバランスよく摂ることも大切です。ビタミンは筋肉をしっかりと動かすために必要な栄養でもあるからです。
また、「朝食はきちんと、夕食は軽めに」というのも、心がけたいものです。
睡眠中は、一種の断食状態ですから、さらに朝食も抜いてしまうと、体は「飢えた状態」になります。すなわち脂肪をため込みやすい「省エネモード」になってしまいます。睡眠中は消費エネルギーが減りますから、摂取エネルギーも少なくていい。すなわち夕食は軽めに、です。
こうしたちょっとした心がけも、体脂肪減少には意外なくらい効いてきます。」
(石井直方『一生太らない体のつくり方』148ー149ページ、太字は筆者による)
石井先生のお話にある、ダイエット中は「省エネモード」は作らない方がよいというのは「たたかわないダイエット」でも指摘されていたポイントです。
また石原結實先生は、朝は食べないか、人参リンゴジュースとショウガ紅茶 昼はそば(またはうどんか、ピザやパスタ)夜はアルコールを含む、好きなものを好きなだけ という食生活=石原式基本食を勧めています。
石原先生は一日一食の生活でありながら、58歳にしてベンチプレスを100kgあげていたとのこと。素晴らしいですよね。
ただし石原先生は、石原式基本食がよいとしながらも、必ずしも朝を抜くことにこだわっているわけではありません。
「「朝食を抜くと調子が悪い」とか「勤務時間の都合で、朝食を抜けない」とか、「昼食や夕食を抜いた方が、生活のリズムや体調的にもよい」などというひとはもちろん、ご本人が「一番、調子がよいと感じられる小食」健康法を実践されるとよい。
要は、日本人の現在の労働量、運動量から考えて、いかにも「食べすぎ」ることにより、メタボリック・シンドローム他、種々の病気を招来している人たちがほとんどである。よって、1~2食抜きの「食べない健康法」は、ご本人が「一番気分がよい、体調がよい」という食事の抜き方をすればよいのである。」
石原結實『「食べない」健康法』122ー123ページ
ボク自身、朝ご飯はガッツリ、夜ご飯はほんのちょっとだけの生活にして、11ヶ月ぐらい経ちましたが、石井先生、石原先生の指摘は正しいと身を以て思っています。
いまは下のように摂取しています。
朝 カロリー
人参リンゴジュース 200kcal
サラダ 70kcal
ささみ 60kcal
豆腐 150g 84kcal
納豆 50g 107kcal
低脂質ヨーグルト (225g) 110kcal
フルーツ 100kcal
オールブラン (40g) 133kcal
玄米 (150g) 247kcal
くるみ 6かけら 10g 67kcal
たまご 60kcal
昼
サラダ 70kcal
ささみ 60kcal
低脂質ヨーグルト (225g) 110kcal
フルーツ 100kcal
玄米 (150g) 247kcal
夜
低脂質ヨーグルト (225g) 110kcal
バナナ 84kcal
合計 2051 kcal
ざっくりいって朝は1200kcal, 昼は600kcal, 夜は200kcalです。週末のランチは別として、平日は基本これです。
なお、飲み物についていえば、アルコール飲料、炭酸水飲料やコーヒー紅茶などのカフェインは摂取しません。水だけです。またおやつはなし。だからこれらのカロリーはゼロ。
上記の食事で代謝量、筋肉量ともに安定できているようです。(すくなくともここ4月間は筋肉量の減少はありません。)個人的には筋肉量増加のためにもうちょっとタンパク質の摂取量を増やした方がいいかも?!とは思っています。
とにかく、新鮮な野菜・豆類・フルーツ中心の食生活に切り替えることがダイエットにおいていちばん重要だと思います。タンパク質は鶏の胸肉、ササミで補ってあげれば十分な気がしています。あとはビタミンCをたくさん摂って脂肪を分解させます。また、たまに牛の赤身で鉄分を、魚で不飽和脂肪酸を摂るようにしています。
この食生活のせいでしょうか、じじつ、ダイエットを始めてからこの1年間一度も風邪を引いていません。これまで毎年一度や二度は風邪をひいて会社を休んでいた自分がですよ。体の筋肉を作ることで、風邪にも強い体になったのかな~と素人ながら想像しています。
アルコールはコルチゾールレベルを上げますので、やめました。
ちなみに、上記のようなカロリーコントロールをしようと思ったら、外食では大変難しいです。外食でもカロリーをメニューに表示してくれてるような良心的なお店もありますが、そのようなお店は少ない。ダイエッターの基本は自炊でしょう。
そこで外食時にお勧めしたいのはシズラー。このエントリの写真はすべてシズラーのサラダを Nikon 1 で撮影したもの。新鮮な野菜、フルーツ、豆をたくさん、思うままに摂取できます。マジで最高です。写真にはのせていませんがお豆腐もあります。
もちろん摂取し過ぎはいけませんが、(根菜以外の)野菜なんてどれだけ摂ってもカロリーはたかが知れてます。(ただしドレッシングは抜きか、せめてノンオイル)フルーツはうんと食っても全く太りません。砂糖はまったくお勧めできませんが、果糖は体にいいです。豆はタンパク質が豊富で体にいい。それでカロリーをきっちり収めればよいのではと思います。
シズラーはちょっと高いかもしれませんが、クオリティを考えれば値段を出す価値は十分にあります。こういう店を利用すればダイエットを目指す人でも気軽に外食を利用できます ^^
話はそれましたが、ダイエッターの食生活で大事なのは夜ご飯。これをどのように扱うかによって、結果がまったく違ってくるでしょうね。